次世代の不動産経営を勉強してきました!
2023.08.18
7月29日(土)と30日(日)に、福岡で開催された「次世代不動産経営実務者養成カレッジ」の講座を受講してきました。これは全国の不動産オーナーや不動産業者、その他不動産経営を学びたい方が毎月福岡に集まって勉強をされているもので、私は初めて参加させていただきました。
1日目は座学で、合同会社H&A Brothersの半田啓祐氏・半田満氏が実践してこられたアパート経営について事例を踏まえてご講義くださいました。
私たちが一般的に想像する「大家が用意して入居者はただ享受する」という関係性を超えて、入居者同士でのコミュニケーションや入居者と地域でのコミュニケーションが生まれるようなアパート経営の形があると学びました。
初めはどうしても大家側から「場や機会の提供」をソフト面・ハード面ともにおこなうことになりますが、うまくデザインすることで次第に入居者自ら行動しコミュニティが広がっていき、それに伴い大家は「提供」から「俯瞰」へ役割が移り変わっていきます。
大家の一存で全て決めてしまう経営と違い、入居者自らが暮らしをより良くより楽しくしようと行動することは、アパート全体に活気がつき、ひいてはアパートの持続的な運営にもつながるのではないかと思いました。
二日目は福岡県のうきは市にて現地見学をしました。うきは市の中心部、筑後吉井の情緒あふれる白壁の町並みは、倉敷を彷彿とさせますが、倉敷よりも歴史的な町並みが生活の中に溶け込んでいるように感じました。
古民家を改装したお蕎麦屋さんは、店の外にグランピングテントやブランコ、ベンチや芝生引きの木陰などを用意して、順番待ちも快適に過ごせる工夫をされていました。
前日の講義で学んだ内容に、「良い・悪い、好き・嫌い」は人によって大きく差があるのに対し、「快・不快」は多くの人に共通しやすい価値基準である、ということがありました。空間を快適にすることは多くの人に受け入れられやすく、経営の観点からも失敗の少ない判断材料になるのかなと考えさせられました。
また、初日の夜に宿泊したのは「うきは酒宿いそのさわ」という、もともと酒蔵だったものを宿泊施設に改装した施設でした。
そこにいる間は人間がお酒の原料である米になって、お酒になるまでの工程を体感するという面白いコンセプトの宿で、宿の使い方を聞くことを「精米」、醸造タンクを改造して作ったシャワールームや酒樽をそのまま使ったサウナを利用することをそれぞれ「洗米」「浸漬・蒸米」などと呼び、翌朝には立派なお酒になって出荷(チェックアウト)されるそうです。
地元に愛された酒蔵が、こうして別の形で利用されて残り続けることは、その地域にとって意義のあることのように思えました。もしうきはを訪れる際には、是非体感してみてください!
→うきは酒宿いそのさわ HP
一泊二日ではありましたが、とっても刺激を受けた勉強会でした。Zoomなどでも講義は受けられますが、実際に現地に行くからこそ学べるものの多さに改めて驚きました。毎日の仕事の中でも、今回学んだことが生かせるように、常に意識して過ごしたいと思います。
森安勇介